巳の日●「蛇」に関する神仏をお参り!
- 2022/11/24
- あんはな文庫
- 巳の日●「蛇」に関する神仏をお参り! はコメントを受け付けていません
暦のうえで、12日ごとに巡ってくる「巳の日(みのひ)」。
巳の日は金運が上がる日といわれ、「巳の日に宝くじを購入すればいい!」という人もいますが、「巳の日に宝くじを買うけど当たらない」という人もいますね(笑)
お金につながりやすい巳の日に金運を高めたいなら、やっぱり商売に関することやお金に関するアクションを実際に起こすことが一番だと思いますが、さらに何かできることないかと考えた時、やっぱり「蛇」に関する神様・仏様のお参りに行ってほしいと、「あん・はな」は考えています。
そこで、今回は「蛇」に関わる神仏を、「あん・はな」的にピックアップしてみました!
白蛇を使いとする!?「弁才天」
白蛇に関係する神様として、最初に思いつくのが「弁才天」です。
白蛇は、水の神ともいわれています。
水の神である弁財天の使いは、白蛇として表現されることが多いです。
そのため、巳の日は水回りの掃除をしたほうがいいといわれていますが、水回りは巳の日以外も綺麗にしておきたいですね。
弁財天の使いは白蛇だといわれていますが、
鎌倉では白蛇と限定されず「蛇」として表現されているのも面白い傾向です。
弁財天は、ヒンドゥー教の女神・サラスヴァティが日本に伝わったもの。
サラスバティは、芸術や蓄財の神様とされていることも、金運向上の由縁だと思います。
また、芸術の神様であるサラスバティが持つヴィーナと呼ばれる琵琶に似た弦楽器。
ヴィーナの音は、川のせせらぎの音を出すともいわれ、川や滝を水が流れる様子から、お金のエネルギーがどんどん流れてくるイメージがしやすいです。弁財天様をお参りする時にイメージしてみると、金運アップも狙えるかもしれませんね。
弁財天と同一神とされているのが、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)と宇賀神(うがじん、うかのかみ)。これらの神様もチェックしてほしいところです。
全国に弁財天様を祀る神社・お寺がありますが、その場の雰囲気や相性も大事です。
金運アップで人気の「銭洗い弁才天」は、お金を洗って種銭とすることができる場所。
お金を洗う水が流れる様子を見ながら、白蛇さんをイメージしてみるのもいいかもしれません。
蛇の姿をしていた!?「大物主神」
次にご紹介するのは、「大物主神(おおものぬしのかみ)」です。
大物主神は、神話の中で蛇の姿をしていると記されています。
奈良県桜井市にある大神神社には、大物主神が祀られています。
境内に卵がお供えしてあるのをよく見かけますが、全国各地の神社で卵が供えられているのを見たら、それは蛇神様のお供えかもしれません。チェックしてみてください!
大物主神は、第7代孝霊天皇の皇女である倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)の元へ通ったといわれています。自分の元に通ってくる神様・大物主神の姿を一目見たいと思った倭迹迹日百襲姫命は、蛇の姿をしている大物主神を見て驚き、箸で陰部を突いて死んでしまうという話です。
これにより、巫女としての能力を失ったとされています。
さらに、初代天皇・神武天皇の皇后となった媛蹈鞴五十鈴媛 (ひめたたらいすずひめ)に関わる話もあります。ある豪族の娘だった勢夜陀多良比売(セヤダタラヒメ)に一目惚れした大物主神。
なんと!勢夜陀多良比売が大便をしている時に、赤い矢に化けて、勢夜陀多良比売の陰部に突き刺さったというのです!神話といえ、ちょっと驚きの展開です…。
そして、妊娠して、生まれたのが媛蹈鞴五十鈴媛。
初代天皇のお后様は、神様の子ということになります。
こうやって見てみると、蛇が男性の男根として表現されていたことがわかります。
古代では、子を宿す神の力、万物創生の力の象徴として考えられていたのでしょう。
蛇が体に巻き付いた!?「軍荼利明王」
最後にご紹介するのは、密教で登場する「軍荼利明王(くんだりみょうおう)」です。
「軍荼利」は、どくろを巻いた蛇という意味があるそうで、軍荼利明王は南方を守護する仏様です。
外敵から人々を守り、障害を取り除いてくれるといわれています。
蛇は、煩悩の象徴であると考えられてきました。
軍荼利明王の体に巻き付いている蛇は、
我痴、我見、我慢、我愛という4つの煩悩を表しているとされています。
その煩悩を蛇の毒で打ち砕くのが、軍荼利明王とされています。
「軍荼利」には、実はもう一つの意味があるとされています。
それは、「甘露を入れる壺」。
甘露とは、不死の霊薬なのだそうで、息災延命や病気などから身を守るご利益もあるといわれています。
健康こそ、最大の財産。
健康あれば、収益も増えるという考え方があったのか、増益のご利益を持つ仏様としても信仰されてきました。
また、ご利益を求めて仏様をお参りしますが、中には「障碍(しょうげ)」を持つ仏様もいるとされています。そのような神様に失礼なことをすると祟りがあるといわれていますが、そんな悟りの障害から守ってくれるのが軍荼利明王だといわれています。
蛇の神 角度は違えど 現世の利益
今回は、巳の日ということで、金運・財運だけでなく、蛇に関する神仏という目線でピックアップしてみました。
こうやって集めてみると、「蛇」という存在が、いかに大事に信仰されてきたかがわかるような気がします。蛇に関する神仏に共通していえるのは、福徳・欲求・煩悩など、すべて現世利益を求める人間たちの思いが見え隠れするような気もします。
どちらにしても、今この世で生きている私たちにとっては、とてもありがたく、感謝したくなる神様・仏様ばかり。そんな神仏をサポートし、神様の姿として表現される蛇神様。
知れば知るほど、有難い自然のエネルギーを感じるような気がする。
今回の「あん・はな」では、そんな思いも込めてピックアップさせていただきました。