心を豊かにする、日本の伝統文様
- 2022/10/14
- あんはな文庫
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日本には、様々な伝統文様があります。
昔から着物の柄として使われていたり、和柄の雑貨などで見たことがあるなど、
「詳しくは知らないけれど、どこか親しみを感じてしまう」という文様がありませんか?
実際に見たことがある文様ですが、名前も意味も知らない。
それでは、何だかもったいない!
ということで、今回は名前を意味を知れば、もっと面白くなる。
そんな、伝統文様をご紹介していきます。
健やかな健康を願う「麻の葉」
三角形が六角形の幾何学文様が並ぶのは、「麻の葉(あさのは)という文様です。
近年では、人気アニメのヒロインの着物の柄としても注目されましたね。
麻の葉の文様は、大麻の葉をあしらった柄だといわれています。
歴史も古く、平安時代から仏像の装飾などに使われてきました。
着物や帯の柄としてはもちろん、赤ちゃんの産着などにも使われてきた縁起の良い柄です。
麻の葉文様が持つ意味は、「成長」。
赤ちゃんの成長を願う気持ちを込めて使われてきた柄でもあります。
麻は、成長速度が速く、病気や害虫にも強いといわれている植物です。
神社ではしめ縄として、また鈴の緒として使われる神聖なものであり、「魔除け」の効果があるとされてきました。
「成長」と「魔除け」の効果があるといわれる麻の葉模は、健康を促すシンボルでもあるのです。
穏やかな暮らしを願う「青海波」
海原の波のようにも見える「青海波(せいがいは)」は、
半円形を重ねて鱗状に並べた不思議な文様です。
伝統文様として人気の青海波ですが、実は海外から伝来してきたといわれている文様です。
青海波という名前は、雅楽の舞曲が起源とされています。
青海波は、無限に広がる文様であり、未来永劫に続く様子を表しているともいわれています。
穏やかな波が平和な暮らしをイメージさせ、「永遠」に続く「平和」への願いが込められている文様です。
「永遠」「平和」を表す青海波は、長く続く穏やかな暮らしへの願いが込められています。
この文様を身に付けると、心穏やかな気持ちになれそうですね。
幸せな結婚を願う「矢絣」
最後にご紹介するのは、矢の模様が続く「矢絣(やがすり)」です。
昭和時代に流行った、大正時代を舞台にした少女漫画で、主人公が着ていた着物の柄を連想してしまいます。
この文様のモチーフになっているのは矢羽根です。
この羽根は、鷹や鷲の羽根を意匠化したものと言われていて、矢羽根を絣織で表現した文様になっています。
矢は、「的を射る」ことから、縁起物として扱われてきました。
また、矢絣は破魔矢(はまや)を連想できることから、魔を祓い、幸せを射抜く「魔除け」の文様であるとされてきました。
さらに、矢は一度放つと戻ってくることがないことから、結婚の際の縁起柄としても使用されてきました。
「的を射る」「魔除け」などの意味を持つことから、人生の決断の時などに身に付けたい、心強い文様です。
まだまだある文様は、知れば知るほど面白い!
今回は、3種類の文様をご紹介しましたが、伝統文様はまだまだあります。
これらの文様は、暮らしの中で見ることもできますが、神社やお寺で見かけることもある文様です。
神社仏閣へお参りの際は、是非チェックしてみてくださいね。
文様の意味を知れば、そこに込められた願いがわかる。
何となく見ていた文様から、様々なメッセージを受け取ることができるはずです。