日本にはたくさんの神社やお寺があります。
そして、日本に住んでいれば、神社やお寺に一度も行ったことがないという人は、少ないはずです。
神社仏閣に、祈願に行く。
祈願とは、「願い」と「祈り」であり、
神社仏閣を、祈願の場所として捉えている人は、多いと思います。
例えば、こんな理由。
「彼と仲良くなりたいと、お願いをしてきました」
「家族の体調が良くないので、お祈りしてきました」
もちろん、大正解です!
どちらも、これからも幸せに、豊かに暮らしたいと思う、前向きで素敵な理由ですよね。
でも、最近は、こんなことを言う人も増えてきました。
「神社やお寺で、お願いごとをしてはダメ!」
祈るのはいいけど、願ってはダメ?
では、「願い」と「祈り」の違いって、何でしょうか?
ここでは、「願い」と「祈り」について、「あん・はな」的視点で、考えていきたいと思います。
日々の暮らしの中で、自然に生まれる【願い】
2010年代に入り、日本に「パワースポット」ブームが起こりました。
パワースポットは、神社仏閣だけではありません。「パワー」を「氣」として考えれば、氣は自然の中に、地球の至るところに、さらに人が集まる場所にも溢れています。
しかし、日本人はいつしか神社やお寺をパワースポットとして捉え、足を運ぶようになりました。
「良縁を結びたい!」「お金持ちになりたい!」「志望校に合格したい!」
これらの願いは、良縁成就・金運向上・合格祈願などの言葉となり、神社やお寺のご利益としてクローズアップされるようになりました。そして、自分の願望となった思いを成就させるために、人は神社やお寺に行くようになったのだと思います。
さて、神社やお寺で、お願いごとをしてはダメなのでしょうか?
「願い」とは、日々の暮らしの中で、自然に生まれるものです。
「あん・はな」は、こう考えています。
「こうなりたい」「こう変化させたい」という思いは、自分の中に生まれた素直な気持ち。
それを、大事にすることに、ダメなんて気持ちは持たなくていいのではないでしょうか。
願い事となった自分の気持ちを神社やお寺で確認することで、その思いがさらに強くなる。
これは、きっと願望成就の近道ではないかと思うのです。
神社やお寺でも、自分の「願い」は大切にしてほしいと、「あん・はな」は考えます。
誰かを想い、自分以外の存在や公の幸せを願う【祈り】
では、「祈り」について考えます。
「祈り」は、
「大好きなあの人が幸せに過ごせますように!」
「家族が健康で、いつまでも元気で働けますように!」
「長男が、志望校に合格して、楽しい学生生活を送れますように!」
「争いがなく、平和な世界でありますように」
「新型コロナウイルス感染症が、早く終息しますように」
「医療現場で働く人たちが、安心して働ける環境になりますように」
など、
自分以外の誰かを想い、自分ではない公の幸せを願うことが「祈り」です。
自己の利益のみならず、人のために祈る力は、願うことよりも大きな力になるはずです。
誰かの幸せを祈ることができる人は、きっと周りからも「あの人に幸せになってほしいな」と祈ってもらえるような人なのだと思います。
相手を想う「祈り」の力は相乗効果となり、その力はどんどん大きくなっていくのですね。
その力の大きさは、無限大!
限りなく大きく成長する力とは、まさしく「愛」。
自分の「願い」、自分以外の誰かを想う「祈り」、どちらもあって「祈願」となる。
神社やお寺では、愛に溢れた「祈願」のお手伝いをしてくれる場所であると、「あん・はな」は考えています。
神職さんは、神様との間を繋いでくれる「仲執り持ち」
神社で働く神職さんは、神様と参拝者を繋ぐ役目を担っているということで「仲執り持ち」とも呼ばれているそうです。
そんな神職さんが大事にしている心得こそが、公と世の人の平安を祈ることだといいます。
「願い」と「祈り」について考えると、そのゴールは願望を叶えることだけだと思ってしまいがちです。
しかし、自分のためではなく、常に誰かのために、公と世のために祈り続ける神職さん。
その姿からは、美しい心を育て、人生をもっと豊かにする祈りの力の大切さを、学ぶことができます。
もし、願いがなくても、最近うまくいかないと思うようなことが続いているなら、神社やお寺に行ってみましょう。最初は、自分を高めるための「願い」でも構いません。心に余裕が生まれたら、祈りも捧げてみましょう。
自分だけでは、どうしたらいいのかわからないという場合は、神職さん、もしくはお寺なら住職さんの力を借りて、祈願をしてみるのもいいかもしれません。
「願い」や「祈り」の前に、忘れてはいけないこと
何かを願うこと、祈ることは、きっと神社やお寺に行かなくてもできることです。
しかし、 「こうなりたい」「こう変化させたい」 と思うことがあるのなら、神社やお寺に行ってみることを、「あん・はな」からは提案させていただきます。
人生が長くなればなるほど、人はどんどん成長したい、もっともっと世の中をよくしていきたいと思うものです。
その祈りの規模がどんどん大きくなるにつれて、祈りのために、どんな言葉を使うかが大事になってきます。
祝詞を奏上する神職さんやお経を読む住職さんの力を借りること、さらに神社やお寺の中で見かける言葉は、祈りの力を大きくする言葉のトレーニングにもなるはず!
最後に、「願い」や「祈り」の前に、必ずしてほしいことがあります。
それは、感謝です。
感謝は、参拝させていただけること、神様・仏様とご縁をいただけたこと、これまでたくさんのご利益をいただけたことに対する感謝です。感謝することは、神様・仏様を感じながら、ともに暮らしていくことにも繋がります。
感謝の心を忘れず、自分を高めるために願い、誰かの幸せも祈ることができる自分になることが、「神仏と暮らす」ということだと思います。
これから、「あん・はな」では、日常がもっと豊かにするヒントとなるような言葉を情報として発信していきます!
「あん・はな」を訪れてくれた皆様に、たくさんの幸せがやってきますように