生誕1250年 弘法大師・空海とは?

  • 2023/1/7
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2023年がスタートしました。
今年は、どんな一年になるのでしょうか。

今年、神社やお寺にお参りに行くのであれば、弘法大師・空海さまに注目です!

なぜならば、2023年は弘法大師・空海さまが生誕して1250年にあたる年のだとか。
各地で、さまざまな催しや企画が開催されるようですが、空海さまにアンテナを伸ばしてお参りしてみると、いつもとは違う発見ができるかもしれません。

今回は、そんな知っているようで知らない、弘法大師・空海さまについてまとめてみます。

そもそも、「空海」は誰なのか?

まずは、空海さまがどんな人なのかについて見ていきましょう。

空海さまは、真言宗の開祖であり、諡号(死後に賜る名)を弘法大師(こうぼうだいし)といいます。
 俗名を佐伯(さえき)、幼名は真魚( 眞魚、まお)
「空海」というのは、修行した後に名乗るようになった名です。

昔の僧侶ということはわかっているけど、空海はいつの時代の人なのか。
伝承では、774年に生まれた平安時代初期の僧侶であると伝わっています。
ちなみに、誕生日は6月15日であると真言宗では伝わっていますが、実際には不詳だという説も。
そして、2023年が生誕1250年の年にあたるということで、今年注目を集めています。

聖人としての印象しかないのですが、しっかり人の子として育ってきた空海さま。
生まれは讃岐(現在の香川県)であるという説が残っているそうです。

父は官人である佐伯 田公(さえき の たぎみ)
母は、飛鳥時代に天武天皇に仕え、壬申の乱でも活躍したという安斗 智徳(あと の ちとこ)の娘であり、名前は不詳とされつつも「玉依御前」という説も。
また、安斗 智徳の子である儒学者・阿刀 大足(あと の おおたり)から論語をはじめとする学問を学び、その後大学寮に入ります。しかし、その勉強だけでは飽き足らず、19歳頃から山林で修行に入るようになったと伝わっています。

お坊さんのイメージしかない空海さまですが、なんと意外にも家庭環境に恵まれたサラブレッドだったようです。

留学生として唐へ!その後、真言密教を確立

山岳修行を経て、得度したのは20代になってからとされていますが、
これもいろいろな説があるようです。

その説の一つが、なんと20代ではなく31歳の時に東大寺戒壇院で得度したというもの。
この年、空海さまは遣唐使の留学生として唐に渡っています。
そして、この時同じく船団として唐に渡ったのが、天台宗の開祖である最澄さまだといわれています。

唐に到着した空海さまは、長安にて密教を学ぶのに必要な言葉や知識を学んだ後、青龍寺の恵果阿闍梨から密教の奥義について学びます。
恵果和尚さまは、空海さまを一目見て「十分に修行を積んでいる僧である」と見抜き、すぐに奥義の伝授を開始し、空海さまは約半年間の師事を受けたといいます。日頃から、しっかり努力することが大事だと思い知らされるエピソードですね…。

空海さまは、それにより遍照金剛(へんじょうこんごう)の灌頂名を授かります。
「この世の一切を遍く照らす最上の者」という意味です。

その後、33歳で帰国した空海さまは真言宗を確立していくことになるのです。

人々に「学び」と「救い」を与えるために

日本へ戻った空海さまは810年(弘仁元年)、嵯峨天皇から真言宗開創の許しを得ます。
そして、修行の場として賜ったのが高野山です。
さらに、823年(弘仁14年)には、嵯峨天皇から京都の東寺も賜ることになりました。

その後もアクティブに活動をする空海さま。
学びの重要性を説き、教育施設「綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)」を設立。
また、悩み苦しむ人々の救いになるようにと、ご利益を与える「四国八十八カ所」の開創にも尽力しました。

空海さまの功績の全ては、なかなか簡単に書けるものではありません。
現在も、全国各地でその功績を示す軌跡の数々を見ることができます。

中には、弘法大師は何人もいたのではないかという説も囁かれるほどです。
実際は、どうだったのでしょうか…。
弘法大師・空海という名が、それだけ多くの人々を救ってきた証なのかもしれません。

さまざまな功績を残した空海さまは、835(承和2年)に62歳で高野山に入定したと伝わっています。
今でも、空海さまは高野山にて、世の平和を願っているといわれています。

各地に残る、弘法大師の軌跡に足を運んでみよう

ここまで、弘法大師・空海さまの一生を追いかけてみました。
知っているようで知らない弘法大師さまの物語。
気になるエピソードは、まだまだ山のようにあります。

その物語の一つひとつがミステリアスで神秘的。
生誕1250年を迎える今年、その軌跡を辿ってみてはいかがでしょうか?

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