まだまだ慣れない分散参拝、ルールはあるの?
- 2022/12/24
- あんはな文庫
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新型コロナウイルスへの感染が拡大した2020年あたりから、人混みを避けるための対策が日常化し、初詣に関しても密を避けるための「分散参拝」を推奨する神社・お寺が増えました。
2023年も、まだまだ分散参拝を推奨する傾向が続いています。
いえ、もしかしたら、今後はこれが新しい様式として認められていくのかもしれません。
「このようなケースの場合、これまでの風習を考えればどうお参りをするのが正解なのか」
と、そんなことを考えたことはないでしょうか?
今回は、各所で行われている「分散参拝」について、初詣をもっと楽しむための活用方法という視点で考えていきたいと思います。
「分散参拝」の場合、期間はどうなる?
分散参拝とは、初詣の時期をずらしてお参りすることです。
そもそもの初詣の時期ですが、新年最初にお参りをした場合は「初詣」、大晦日の夜は「除夜詣」、1月1日は「元日詣」、31日から1日にかけてお参りすることを「二年参り」ということもあります。
分散参拝を推奨する神社やお寺では、すでに12月から参拝できるようになっていることが多いです。
年を越す前にお参りすることを「幸先詣」というそうです。
「その場合、新しい年にご利益をいただけるのか」と思う方もいるようですが、ご利益に関しては変わらないということを、神社本庁も発表しているようです。
「あん・はな」としては、年越しの前に住んでいる地域の氏神神社、もしくは自分が日頃からお参りしている神社に「お礼参り」も込めて、幸先詣をおすすめしたいところ。
個人的には、「お礼参り」というところがポイントであり、しっかりお礼参りをしているからこそ、新年の挨拶が遅くなってもいいのでは?と考えています。
ただ、遠方の場合は、幸先詣と新年のお参りの両方をすることは難しいと思います。
そこは、自分のベストタイミングでいいのではないかと思っています。
新年に関しては、神社やお寺によって期間の設定が違うようです。
1月中に初詣期間を終えるケース、長ければ3月まで行っているケースなど様々なので、気になる神社・お寺があれば、是非事前に調べてみてくださいね。
「お守り」や「お札」を返したい場合
家にお祀りしていたお札や、身に付けていたお守りを初詣でお返しする人も、少なくないと思います。
分散参拝の期間中に返納し、同時に新しいお札やお守りをいただいてくることがベストだと思いますが、気をつけておきたいのが、お札やお守りのお焚き上げを開催する日時。
分散参拝をしている期間と、お焚き上げしていただける受付期間が一緒であるかどうかは、各自で確認しておきたいところです。
神社やお寺によっては、返納するお札やお守りを年中引き受けてくれるところもありますが、初詣期間だけ受付している場合もあります。それに、1年間お世話になったお札やお守りだからこそ、新年のお焚き上げで供養していただけたらと思いませんか。
こうしなければいけないという決まりはないかもしれませんが、お札やお守りをお返しするタイミングはもちろん、初詣に行く神社やお寺が納札所を設置しているかなどを事前に調べ、適切な返納を行うことは、神仏への感謝にもなると「あん・はな」は考えています。
信じられない話ではありますが、お札やお守りを返納する際に、不燃物をはじめ人形や石など、神社やお寺に関係ないものを一緒に入れて帰る人もいるという話を毎年聞きます。
また、最近は環境にも配慮し、例えばお札やお守りを入れてきた袋がビニールであった場合など、それらも外したうえで受け付けていただけるケースも少なくありません。
各所が決めているルールを確認し、正しく、感謝を込めて返納していただければと思います。
分散参拝によって見直したい、初詣での祈願・祈祷
分散参拝を推奨している神社やお寺が多い今こそ、改めて祈願・祈祷を見直してみたいところです。
神社やお寺は好きだけど、ご祈願やご祈祷をするという方は、まだまだ少ない気がします。
並んでお参りをするのもいいのですが、ご祈願・ご祈祷ができる神社やお寺であれば、神仏にお伝えしたいこと、お願いしたいことがあるのであれば、ここは敢えてご祈願・ご祈祷をさせていただくというのも、新しい初詣の習慣として検討してみてはどうでしょうか。
人混みを避けてじっくり神仏と向き合えるだけではなく、神職や僧侶としての資格を持つプロの方々による祝詞やお経などにより、自分の思いを届けていただけるとすれば、それこそ初詣に相応しいスペシャルで楽しい初詣になるのではないかと、「あん・はな」は考えます。
ご祈願やご祈祷には初穂料が必要ですが、だからこその価値を、初詣に体験してみるのもオススメです。
会社の同僚の方との初詣でご祈願・ご祈祷をするケースは多いと思いますが、ご家族全員で、もしくは一緒にお参りしたお友達と一緒にご祈願・ご祈祷を受けることは、とっても素敵な思い出になるかもしれません。
感染防止対策も確認して、安心・安全なお参りを!
初詣の「分散参拝」。この様式が推奨されるようになった目的は、新型コロナウイルスの感染防止対策でした。
それぞれの感染防止対策があるかとは思いますが、神社やお寺では各所で参拝の際の感染防止対策を設け、参拝者の方にお願いをしていると思います。
それぞれの規定を確認し、周囲の方はもちろん、神社やお寺の方にもご迷惑にならないよう、思いやりを持ってお参りをしていただければと思います。
また、分散参拝を推奨しているからといって、お正月三が日にお参りすることは決して悪いことではないと思います。その日にしかお参りできない人もいるでしょう。
そもそも、しっかりルールを守れる人ばかりであれば、このような様式をわざわざ推奨する必要もなかったのではないか…「あん・はな」はそう考えます。
2022年から、海外からの旅行者も増えています。
2023年の初詣は、海外からの参拝者の方を見る機会も増えることが予測されます。
感染防止対策はもちろんですが、海外の方に「真似したい!」と思っていただけるような、そんな振る舞いを私たちも心掛けたいものです。
今回ご紹介したのは、あくまでも「あん・はな」がもっと楽しく、安全な初詣をと考えた見解です。
各所に考え方があり、それらがその場所での正解になると思いますので、各自ご確認ください。